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IPOとビジョンについて

2017年9月13日 CEO

よく聞かれる「IPO目指してますか?」について。

何個もすぐにやりたい夢があります。例えば、

・複数の医療系ディープラーニングを積んだキットを医療後進国にばら撒いて、全世界がトップレベルの診断を享受できるようにしたい。

・今ある車に搭載できる、歩行者と自転車検知キットを提供して、今すぐ自動車事故を減らしたい。

・衛星飛ばしてgoogle mapとは違うセンシングデータ(ハイパースペクトル、レーダーなど)にディープラーニングをかけて災害防止の分析したい。

などなど。

 

どれも数億円程度と人さえあれば今すぐ可能な所になってきてる。いま私たちが持っている技術だけでも、やれる事はキリがない。

 

でも、その金を貯めるのには時間がかかるし、こういうのはすぐにビジネスにならないので、目の前のきちんとお金を生む仕事を優先して後回しになってしまう。

だからこそ、IPOや出資でスピードを出しつつ、こういう取組みを長期的な視野でやってみたい、と思うことはあります。

 

IPOとは

IPOは株の現金化という側面と、新株による資金調達という側面があり、後者が本質的に重要だと考えています。

資金調達とはビジョンと信用があり、ビジョンの実現のために必要な金銭を集める手段。すなわち「こいつなら大きいことをやってくれるに違いない」と信用してもらい、お金を預けてもらう行為です。
(投資側からすると、投資リスクに応じたリターンという目的も当然ありますが。)

イーロンみたいに夢をビジュアルにして魅せて、IPOして集めて、実現していく、なんかは王道。

しかし、弊社にもVCや証券会社からのコンタクトは沢山来るけど、今あるビジネスの延長としてIPOをゴールと見据えた考えばかり。

スケールの小さい資金調達ならば、わざわざ上場する必要ないし、場合によっては株の現金化だけが目的と思われてもしょうがない。

それ位なら、きちんと利益あげてる非公開会社の方がいい。

 

IPOはEXITではなくスタート。

IPOして金集めて実行する価値のある位、デカイビジョンはあるか?

それを実現させるのに自分は適切か?信用は得ているか?

どんなパートナーが必要か?協力してくれる体制はどんなのか?

そんなのを青臭く自問自答しています。

いずれにしても、その夢の実現に賛同してもらうには、「こいつなら実現してくれる」と信用されるのが第一
目の前のビジネスをきちんと実現することで信用を作りながら、より大きな夢の実現に向けて邁進しています。

ちなみに、最近流行りのICO界隈の人たちは、夢を語って、金集めして、実行しない(or 実行できない)のもたくさんいるので要注意です。私なら絶対に関わらないと思います。

柳原