代表の柳原です。採用面接の最後に「Ridge-iに質問したいことはありますか?守秘義務事項以外は答えます」と聞く時間を必ず設けています。
今日面白い質問があったので、久しぶりの投稿にします。
候補者の質問
「会社経営を続けていくうえでの強いパッションはどこにありますか?そしてどういうことを成し遂げたいのですか?」
良い質問だと思いました。
候補者の方はすでに様々な会社の代表・役員とも仕事をしてきたシニアの人です。
経営の中では、ロジックだけでは解けないような苦労・困難が必ずあります。その時こそ、パッションのありなしで、成否が決まったりします。
そのあたりの感覚を聞きたかったのでしょう。
私の回答
「会社を最初に作ったときにまずやったのは、NHKの白黒映像のカラー化AIです。
その次の代表作は荏原環境プラント社と行った、ごみ処理クレーンの全自動化プロジェクト。
そして、今は衛星画像を使った災害や環境リスクなどの見える化プロジェクトです。
これらに通じるのは、新しい技術でこれまで解けなかった課題を解いて、悩んでいる人をあっと驚かせたい、喜ばせたい。という気持ちです。
映像のカラー化というのはルールベースのシステムではこれまで絶対に解けなかった。ディープラーニングだからこそ解けたので驚かれた。
ごみ処理の自動化も、普通のSIではどうしても乗り越えられなかったごみ種別の判別の壁。それを乗り越えた。国内で初めてのAIシステムと基幹インフラが結びついた事例かもしれない。
そしていまやっている衛星解析でも「世界中でどこに水枯れが発生しているか、森林伐採が行われているか、様々なリスクを全地球で可視化する技術」です。
この衛星解析は、Ridge-iのAIと衛星の知見があるからこその出来るユニークな技術です。
これまでは災害や問題が起きてからしかわからなかった。なので衛星の活用も「どこ」を知っているのが前提です。
でも、私たちの技術があれば、世界中で良い変化・悪い変化がどこで起きていることに気づくことができるのです。これは全く新しい衛星画像の活用の体験になる。なので、事例を見た人はみな驚きます。
このような形で新しい技術をうまく使って、課題解決をして、こんな使い方があるのか、と社会に良い驚きを与えたい。そして喜んでくれる人達が社会にいると想像する。
エンジニア出身である私たちだからこそ、作れる、ことの喜びはここにあります。これが一番のパッションです。
そして次に頑張るのはきちんと儲けることです。」
他の経営者にもしてみたい質問でした。
応募の方は回答に納得頂いたようで、良い形で選考が進みました。
改めて考えても、パッションのありなし、というのは経営にとって本当に大事です。
経営をしていると、私が普段付き合う人たちはベンチャーなどの代表の人たちばかりで、全員が10人10様のパッションを持っています。
パッションが強すぎて、普通の枠組みの企業では収まらなくいから起業している、という感じです。そしてパッションが具体的かつ強い人が経営している企業ほど成長していると感じます。
(もしチープなパッション、さっさとお金儲けたい、有名になりたい、とかだと本当にすぐに消えていく。)
パッションは会社の雰囲気としても大事です。
創業期に小さいスペースに集まってたときは、社長を中心に熱が伝播しやすい規模と空間なので、パッションを意図しなくても通じます。
ただ規模が大きくなって機能分化が起きたり、話さない人出てきたり。そして昨今だとリモートになって、なかなかその熱が伝わらない。
なので、本来ならどうそのパッションを社員みんなに伝えるか?もきちんと応えられなければいけなかったとも考えさせられました。
今度他の経営者にあったら「パッションは何か?」「どうリモートワークでパッションの熱を伝えるか?」を聞いてみます。